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2025年シーズン サンフレッチェ広島新加入選手 【移籍組編】

2025-01-03公開 column オリジナル

本記事では2025年シーズンに新加入することが発表された選手についてまとめる (1/2 時点)


ジャーメイン良 / FW / 29歳 / 前所属:ジュビロ磐田

2024年シーズン、J1で32試合に出場し19得点を記録(リーグ3位)した国内屈指のストライカー。シュート成功率は23%と高く、ゴール期待値との差分は+4.6(リーグ2位)と優れ、難しいシュートでも得点を奪える能力を持つ。182cmの体格に加え、高い跳躍力を生かしてヘディングで6得点(リーグ2位)を挙げ、サイドからのクロスを強みにする広島にとって大きな武器となるだろう。

広島は既にピエロス・ソティリウやドウグラス・ヴィエイラとの契約満了が発表されており、ジャーメインにかかる期待は高まるが、タイプ的には2024年シーズン途中に海外挑戦した大橋祐紀に近く、CFとシャドーのポジションを併用されるような起用が見込まれるのではないだろうか。懸念点があるとすれば広島は前線からのハイプレスを特徴としているが、移籍元の磐田はミドルサードもしくはディフェンシブサードでブロックを組んで構えるスタイルであるため、広島のスタイルにどれだけ順応できるかという点であり、キャンプ期間にどれだけ戦術理解を高められるかが重要になってきそうだ。


菅大輝 / DF・MF/ 26歳 / 前所属:コンサドーレ札幌

強烈な左足のキックと豊富な運動量を活かした上下動が武器のプレイヤー。広島の左WBでプレーする東や志知、小原とは異なる特徴を持つ選手でありチームに戦術の柔軟性をもたらすことになる。主戦場の左WBは消耗の激しいポジションでありながら札幌ではスタメンに定着した2018年からコンスタントに出場機会を重ね続け、負傷歴もほとんどない戦力として計算しやすいプレーヤーといえる。

リーグ戦に加え天皇杯やACL2、ACLエリートを並行して戦っていく過密スケジュールの今季は重要な役割を担うことになるだろう。また、札幌で採用されていた3-4-2-1は広島と同じフォーメーションであり、戦術面での適応に大きな問題はなさそうだ。2024年シーズン、左WBでは東が圧倒的な存在感を示したが、今後のポジション争いも注目される。


田中聡 / MF / 22歳 / 前所属:湘南ベルマーレ

攻守にわたり高い能力を持つ次世代の代表候補。特に守備力が光り、ボール奪取能力に優れる。2024年シーズンのタックル数はリーグ4位、インターセプト数はリーグ3位を記録。現在の広島に不足していた守備的MFの役割を補完できる存在だ。川村が海外へ移籍して以降は川辺もしくは塩谷が中盤で守備的なタスクを担うことが多く、攻撃が持ち味だった川辺や不可の高いタスクを担わせ続けるのが難しかった塩谷が、本来の役割に専念できるようになり、チーム全体の安定感が増すことが期待される。

田中は守備だけでなく、ビルドアップ能力にも優れ、左右両足で精度の高いパスを配給できる。2024年シーズン、敵陣でのパス数は896本で、成功率84.5%という高い数値を記録。敵陣パス数896本は広島の内では東に次ぐ本数であり、なおかつこれだけの成功率を出すのは非凡な才能を持つ証だろう。

年齢もまだ22歳と若いながら既に海外での経験を持ち、再度海外挑戦を目指していることは本人も公言している。広島での成長が海外移籍につながる可能性もあり、彼の加入はチームの環境が選手にとって魅力的であることを証明している。まずはE-1選手権での代表選出を目指し、2024年シーズンでの活躍が期待される。



文・管理人